連続安打27止まりも 広島西川は定位置確保が打撃への良薬

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 広島西川龍馬(24)が6日の西武戦に「5番・左翼」で出場。1打席目に痛烈な右犠飛を放ち、1打点は挙げたものの、3打数無安打に終わり、「令和」が始まった5月1日の阪神戦から続いていた連続安打が27試合でストップした。更新が期待された広島の先輩・高橋慶彦がマークした33試合連続安打の日本記録には届かなかった。

 記録は途切れたが、その5月1日から絶対的4番・鈴木誠也の後の5番に定着。小技や機動力も使えるクリーンアップとしてチームの快進撃を支えてきた。

 バットコントロールのうまさには定評があり、チーム内では「打撃は天才的」と言われる。春のキャンプの段階で「あいつは隠れ首位打者候補」と言う首脳陣もいたほど。が、この時、西川は苦笑い交じりにこう頭をかいていた。

「首位打者ですか? ハハハ。ありがとうございます。そう言ってもらえるのはうれしいけど、その前に守るところを確保しないと。試合に出ないと何も始まりませんから」

 昨季まで首脳陣には「使いたいけど守るところがない」と言われた。主に三塁を守ったが、捕球にも送球にも難があり、今季から外野に転向した、はずだった。それが、「出場機会を増やすため」とキャンプでは投手、捕手を除く全ての守備練習を命じられた。便利屋の危機を乗り越えたのは、やはり自慢のバットだった。結局、長野や松山を押しのけ、丸が巨人にFA移籍して1枠空いた外野枠をゲット。今では「5番・左翼」に定着している。

 6日現在、打率は.293。ポジションを確保した今、「首位打者」争いまで食い込んでくるのか、見ものである。

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