新人を酷使する日本プロ野球 選手の反動と劣化が心配だ

公開日: 更新日:

 日本ではいま、大学選手権が行われている。

 明治大が初戦を迎えた去る12日、神宮球場のネット裏には日本のプロ球団に加えて、ダイヤモンドバックス、インディアンス、フィリーズ、ブルージェイズ、アスレチックス、ヤンキースと計6球団のスカウトが姿を見せた。目当ては大学、社会人でナンバーワンと言われる明大の右腕・森下暢仁らしい。

 明大はこの日、コールド勝ちして森下は投げずじまい。スカウトの視察は“空振り”に終わったという。日本の情報提供者から聞いた話だ。

 素質は大船渡の佐々木朗希が抜けているが、日本のプロ球団は明大の森下を「即戦力」として評価しているそうだ。「1年目から10勝できる」と言うプロ野球のスカウトも中にはいると聞いたけれども、メジャーの新人に「即戦力」はまずいない。いるのかもしれないが、どんなに実力があっても「即戦力」とは判断されない。たとえ大学出のドラフト1巡目指名選手だろうと、スタートは6月下旬に始まるルーキーリーグになる。ルーキーリーグの2段階、1Aの3段階、2A、3Aと階段を上がっていくシステム。マイナーで2、3年、体力をつけ、経験を積んでからでなければ、メジャーに昇格させてもらえない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」