東京五輪陸上「日本は世界の笑いモノに」元陸連幹部が警鐘

公開日: 更新日:

 さらに帖佐氏は続ける。

「あれだけの大きな競技場です。テレビ中継と運営スタッフとのコミュニケーションが重要になる。サブトラック(神宮外苑の軟式野球場)から本競技場までの移動はシャトルバスになるだろう。91年世界陸上の時も同じだったが、これも簡単な話ではない。テスト大会となる国際大会を開催し、外国選手を乗せて五輪競技と同じ時間で走らせたい。陸上は48種目もある。いろいろな面で問題点が出てくることは避けられず、本番までに修正、改善しなければならない。国際大会はもう無理だろうが、せめて日本選手権は新しい国立競技場で行うべき。使い勝手がわからないのだから、実際に大会を行ってみて出てきた課題を修正した後、もう一度大きな大会をやって検証する。そこまで準備しても私が責任者なら怖い。来年5月に2日間ぐらいの大会を2回ぐらいやったとしても、やらないよりはましな程度。まったく不十分だ。陸連は組織委員会から『5月中旬から使わせない』と言われて、言いなりになっていてはダメだ。五輪本番では失敗は許されない。今回の運営スタッフと審判は、国際大会に慣れていない。しかも、完成したばかりの競技場だ。審判の英語力も心配だし、通訳も競技に精通している者を集められるのか。運営で大きな問題が起これば、赤っ恥をかくだけではすまない」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった