著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

中島翔哉と前田大然が初の直接対決 ドローの先にあるもの

公開日: 更新日:

中島翔哉(ポルトMF)/前田大然(マリティモFW)

 6月のコパ・アメリカ(ブラジル)で日本代表の背番号10を背負った中島翔哉(ポルトMF)と主軸FWたる9番をつけた前田大然(マリティモ)。今季からそろってポルトガル1部でプレーする2人が日本時間10月31日の第9節で初めて顔を合わせた。

 舞台となったのは、あのユベントスFWクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)の故郷フンシャルにあるマリティモの本拠地であるエスタジオ・ド・マリティモ。ポルトガル本土から飛行機で2時間を要する大西洋の離島にあるスタジアムだ。

「普段の試合は観客が少ないけど、ポルト、ベンフィカ、スポルティング・リスボンの3強との対戦時は満員ですね」と前田が言うように、この日は約1万収容のスタンドがギッシリ埋まった。

 日中の最高気温が30度近くまで上がるなど真夏のような熱気に包まれる中、前田は4-1-4-1の右MFで先発出場。控えの中島はベンチから戦況を見守った。

 この時点でリーグ首位にして欧州EL参戦中のポルトは超過密日程の真っ最中。リーグ得点上位のゼ・ルイスやマレガら主力数人を外して試合に挑んできた。それでも1部中位のマリティモとの実力差は大きく、序盤から圧倒的にボールを支配。敵陣に攻め込んだ。

 とはいえ、「回されるのは想定内」と前田が語る通り、マリティモは高い守備意識で応戦。相手に自由を与えない。そして開始11分、セットプレーから先制に成功する。前田はその後も自慢の快足を武器に上下動を繰り返し、主に守りでチームに貢献していた。

 ポルトのコンセイソン監督もここまま黙っているわけにはいかない。後半になって温存していたゼ・ルイスを投入。同18分には2枚目のカードに中島を選択した。背番号10は指揮官の指示通りに左・中央・右・左と目まぐるしくポジションを変えながらプレーするが、効果的な攻めを見せられない。

 逆に前田らにボールを奪われてカウンターを繰り出されるシーンもあり、新天地で苦しんでいる様子が色濃く伺えた。

 ポルトは終盤、ポルトガル代表DFぺぺの同点弾でドローに持ち込んだが、ベンフィカに首位を明け渡すことに。中島自身も直近公式戦4試合先発落ちという苦境を抜け出すきっかけをつかめずに終わってしまった。

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