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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

FA補強より育成 阪神の来季の順位は…まあいいでしょう

公開日: 更新日:

 で、そんな阪神が今オフはFA補強を行わない、つまり、伝統の業を封印すると決めたのだから、たまたま目当ての選手がいないだけという理由を差し引いても、興味深い。

ドラフトでは高卒5人指名

 しかも、今年のドラフトでは1~5位まで高校生、中でも「甲子園で活躍したスター」ばかりを指名したのだ。FA補強もせず、即戦力指名もしない。これはいったいどういうことだろう。

 これまでの阪神ドラフトといえば、社会人や大学生の無難な即戦力を地道に指名していくのが伝統であった。しかし、今年はガラッと変えて、まるで「ドラフトとはロマンだ」と言わんばかりのラインアップである。

 正直、虎党の私としてはワクワクする気持ちを否定できない。過去を振り返ると、どんなに話題になったドラフトの目玉であっても必ずプロで大成するとは限らないわけだから、だったら、そもそもドラフトとは、これくらい大博打に出てもいいのかもしれない。

 ただし、この高校生たちが来季すぐに活躍するとは思えないため、さらにFA補強もしないのであれば、これはもう来季の順位は期待しないほうがいい。けれど、これが阪神球団による「育成に力を入れます宣言」だとするなら、私は支持したい。これまで何度も期待外れに終わった育成宣言だが、また性懲りもなく期待したい。来季の順位は、まあいいでしょう。

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