春日良一
著者のコラム一覧
春日良一元JOC職員・スポーツコンサルタント

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)主筆。

本物のアスリートファーストで「悪者」になれたのは誰か?

公開日: 更新日:

 国際オリンピック委員会(IOC)がマラソンと競歩の会場変更を決めたニュースに沸いたこの2週間、一日に何本ものテレビに出演し、IOCの決心を極めて冷静に解説してきたつもりだった。しかし、いまだに多くの評論家やコメンテーターがIOCの独断を批判している。言うはやすし、行うは難しだ。

 東京五輪の最終日、ドーハのマラソンのような光景が現出し、世界中にその映像が流れたら誰が責任をとるのか。当事者の切迫感をもってIOCの決心を見なければならない。

 近代五輪の象徴であるマラソン。その会場を変更するという決断を最後の最後まで延ばしていたのだ。世界陸上が開催され、国内オリンピック委員会連合(ANOC)総会が開かれ、オリンピックファミリーが一堂に参集する9月下旬からのドーハがそのデッドラインだった。

 アスリートファーストについても「選手の気持ちを考えれば……」「ここまで練習してきたのだから……」と選手の立場に立ったような物言いが闊歩しているが、地球温暖化が進む中、真夏の東京を命懸けで走る選手の命を考えて誰かが決心するほかなかった。あらゆる批判を覚悟して「選手第一」を選択したのは、バッハIOC会長だった。自分が「悪者」になっても、しなければならない決心がある。

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