札幌移転 “負け犬の遠吠え”会見で露呈した陸連の空中分解

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 現場の責任者たちが舞台裏を語った。

 日本陸連の強化委員会は5日、東京五輪マラソン競歩が札幌開催となったことを受けて初めて会見を開いた。

 出席者は麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチらトップがずらり。会見が始まるや、麻場委員長が「あってはならない決定」と言えば、河野ディレクターは「IOCの決定、というのが非常に高圧的。理解不能な移転で、決定のプロセスがよくわからない、理由が明確でない。なぜマラソンと競歩の2種目だけ移転しなければならないのか」と怒りを爆発させた。瀬古プロジェクトリーダーは「IOCの力の前ではどうにもならない。ダメだといえば、五輪からマラソンをなくすということになるという思いがあった」と苦しい胸の内を語ったが、時すでに遅しだ。

 札幌移転問題で蚊帳の外に置かれていただけでなく、この日は陸連の連携ミスまで露呈した。

 札幌案が浮上した際、河野ディレクターは選手や監督、コーチなど現場の意見をメールで集約。IOC調整委員会に提出するために集めたというが、これを受け取った風間明事務局長は陸連としての見解を把握するために募ったものだと説明。「調整委に出すために受け取ったとは認識していない。誤解があった」と話した。

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