五輪延期でも開催は夏…アスリートファーストは真っ赤な嘘

公開日: 更新日:

 酷暑の問題には目をつむるということだろう。

 国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会が、1年程度の延期が決まった東京五輪の新たな日程に関し、2021年7月の開幕で最終調整に入っていることが分かったのだ。来年7月23日に開幕し、8月8日に閉幕する日程が最有力になっているという。

「『1年程度の延期』と幅を持たせたことで、国内競技団体からは来春や来秋の開催を望む声があった。招致の段階から懸念された酷暑の問題も併せて検討してくれるのではないか、という期待の声です。ですが、春ではウイルスの終息が不透明で、もし再延期となれば中止が現実味を増す。秋の開催は大会計画の大幅修正が必要ということで、IOCも組織委員会も早々と議論から外した。日程をそのまま1年後にずらすことが、最も都合がいいということです」(国内競技団体関係者)

 21年の7月23日開幕では、コロナウイルスの前に問題となっていた酷暑の懸念はそのまま。昨年の東京は気温30度を超えた真夏日が55日、35度を超えた猛暑日が12日もあった。IOCや安倍首相、森組織委会長は今回の延期を「アスリートファースト」と言っているが、本当にそうなら、酷暑の問題も真剣に考え、開催時期の変更も検討すべきだが、それには手をつけない。殺人的な暑さの犠牲になるのはアスリートだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢