メジャー志向の日本人選手も逃げ出しそうな米球団の懐事情

公開日: 更新日:

■さらなるカネと時間の浪費

 大きな声では言えないが、各球団のGMやフロント幹部は、ほんの一握りの人間を除いて日本におくスカウトの目を信用していない。大金が必要な選手になればなるほど、ほとんどの球団が米国にいる幹部を日本に派遣、選手を直接、チェックするだけでなく、性格面まで詳しく調査する。莫大な費用がかかるうえに、入国制限があって日本でスムーズに動ける保証はどこにもない。ただでさえ収入減でダメージを受けているのに、さらなるカネと時間を浪費する可能性があるのだ。

 メジャーはデータ全盛だ。プロ、アマ問わず選手の能力を数値化し、数字によって獲得するかどうかを判断する球団が増えた。安く買いたたける選手はそれでいいのかもしれないが、ダルや田中クラスの選手はそうもいかない。今年で言えばオフのポスティングがウワサされる巨人の菅野やソフトバンクの千賀(27)らがそうだ。彼らを獲得するには実績だけでなく、細かい故障歴や性格面の調査も必要になる。財政面で大きなダメージを受け、財布の紐を締めるのに必死なメジャー球団に“大きな先行投資”をする余裕はないと思うのだ。

メジャーリーグ覆面スカウト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは