巨人澤村放出は“厄介払い”…それでもロッテで復活する根拠

公開日: 更新日:

 澤村の中大時代の野球部監督で評論家の高橋善正氏が、「本当に良かった」とこう言う。

「澤村にはこのトレードがいいきっかけになるかもしれない。澤村のスピード、球威は球界でもトップクラス。同じ150キロでも、打者のバットを押し込める球の重さ、圧力は彼ならではの特筆すべき武器です。問題はスピードに固執し過ぎる考え方とコントロール。あいつの球威と球質があればストライクゾーンの四隅を狙う必要はない。少々甘くなっても、リラックスして腕を振ればいい。それは、巨人のコーチにも言われたとは思う。でも、なかなか修正できなかった。同じアドバイスでも環境が変わり、コーチが代われば、言い方も変わる。巨人のコーチとは別の角度、違ったアプローチがある。それが刺激になる。だから私は以前から、本当に復活を果たすならチームを替わるしかないと言ってきた」

■美馬の存在

 しかも……と、高橋氏が続ける。

ロッテには澤村にとって中大の2年先輩の美馬がいる。美馬は後輩の誰もが慕う好人物で、彼の野球に取り組む姿勢、考え方に澤村も大きな影響を受けている。新天地にその美馬がいるというのは大きいと思う。チームには澤村の中大で1学年下の井上も野手の中心選手としているし、環境は申し分ない。厳しい言い方をすれば、ロッテでダメなら澤村は終わり。背水の陣で底力を見せて欲しいですね」

 ロッテは7日現在、首位のソフトバンクに0・5ゲーム差の2位。15年ぶりとなるリーグ優勝に向け、澤村が切り札になれば面白い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態