NBAウィザーズが2年連続「外国人選手」1巡目指名した狙い

公開日: 更新日:

 米プロバスケットボールNBAのドラフト会議が日本時間19日に行われ、八村塁(22)のワシントン・ウィザーズは1巡目全体9位でデニ・アブディヤ(19=イスラエル)を指名した。昨年の八村に次いで、2年連続で米国出身以外の選手を1巡目で獲得した。

 八村と同じフォワードのアブディヤは、米国の大学ではなく、母国イスラエルのプロリーグで2シーズンプレー。今季は同リーグのMVPに選ばれた。ウィザーズは昨年からスカウトを現地に派遣し、綿密な調査を重ねて指名に踏み切った。

 八村を獲得したように、ここ数年のウィザーズは多国籍化を図っている。トミー・シェパードGMが「我々は選手のパスポートにこだわらない」と話す通り、昨季(2019―20年シーズン)開幕時のロースターには30球団で3番目に多い5人の外国籍選手が名を連ねた。

 他球団の国際スカウト経験者を積極的に招聘しているのも、全世界から有望な若手をリストアップするためだが、ウィザーズの狙いは他にもある。

 八村が加入してからウィザーズは国外企業とのビジネス展開を図り、日本やインドの電気、建設機械メーカーとスポンサー契約を交わした。NBAの球団では初めて日本語のホームぺージやSNSを開設して日本のファン層拡大につなげた結果、八村のユニホームの売り上げは全米屈指の人気を誇るレブロン・ジェームズ(レイカーズ)を抑えて単独1位を記録。日本での公式動画配信の視聴者数は対前年比600%を記録し、米国、中国に次いで3位に浮上した。

 八村で味を占めたウィザーズの国際戦略はますます加速しそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後