阪神はFA補強ゼロ…ドラ1佐藤に期待と注目“全集中”の危険

公開日: 更新日:

 いくら佐藤がアマ球界ナンバーワン野手との呼び声が高いといえども、いきなり大活躍するとは限らない。恩師である近大の田中監督は、「トレーニングはしっかりやる選手ですから、体づくりの点では心配はしていません。プロ入り後の課題を挙げるとすれば対応力でしょう」と言っている。

 新人選手の大半は最初、アマとプロとのレベルの違いに戸惑うものだが、佐藤はプロの球に対応するまで、時間がかかる可能性があるというのだ。

 田中監督が続ける。

「今でこそ徐々に四球を選べるようになってきましたが、入学当初はワンバンでも何でも振る『ブンブン丸』でした。打てなくなると、手でバットを操作しようとするというか、上体に頼った打ち方になることもありました。私はこの4年間、打撃コーチの指導とは別に、佐藤にはトップの位置の大切さについて、話してきました。いつでも打てる状態をつくれば、ボール球の見極めにもつながる。さらに、下半身主導で股関節に体重を乗せ、しっかり踏み込んで打つことが大切になるのでは、と思っています」

 対応するまでに時間を要するとすれば、練習試合やオープン戦で苦戦を強いられるかもしれない。そうなれば、矢野監督が掲げた開幕スタメン構想は水泡に帰すことも考えられる。期待をすればするほど、その反動は大きくなる。逸材を潰さないためにも、過度な期待は禁物だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗