全日本出場の羽生結弦 世界初の大技「4回転半」は温存か

公開日: 更新日:

 羽生にとって今季初戦で新技を披露するのはリスクが極めて高い上に、年明けにはライバルのネイサン・チェンとの再戦が予定されている世界選手権を控える。同大会は、22年北京冬季五輪の国別の出場枠(最大3)を得る重要な位置付けだけに、今大会は温存する可能性が高い。

 そもそも、これまで羽生が大技実施をほのめかしてきたのは、宿敵であるチェンに揺さぶりをかける狙いからだ。

 今年10月のGPシリーズ米国杯で4連覇を達成したチェンは、ここに来て米メディアのインタビューで、北京五輪を最後に第一線から退くと明かした。在籍するエール大学卒業後は大学院で医学を専攻する目標があるそうで、集大成となる北京五輪では羽生を抑えて金メダル取りを狙うのは当然だ。

 羽生が昨年のGPファイナル公式練習で試したように、4回転半ジャンプを小出しにすれば、チェンにプレッシャーを与えることになる。

 ライバルの焦りを誘えば精神的優位に立ち、北京のリンクで余裕を持った滑りを披露するのも可能だ。

 来季は羽生のリンク外での“演技力”にも注目だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋