IOC会長がキャンセル明言 東京五輪中止なら北京はどうなる

公開日: 更新日:

 問題はその先だ。IOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長は20日(現地時間)、英BBC放送のインタビューに応じ、東京五輪が来夏に開催できない場合は「中止せざるを得ない」と語った。3月に安倍晋三首相と電話会談した際には「最後のオプション」と伝えられたとも述べた。

 同会長は「アスリートを不確かな状況に置いておけないし、主要競技のスケジュールを毎年変えられない。大会組織委員会は3000人や5000人の職員を永久に雇えない」と、日程、経費の面からも来年以降の延期はないとした。世界的なコロナ禍が終息しなければ、「幻の東京五輪」になりかねない。さらにバッハ会長は、「(東京五輪の)6カ月後には北京五輪(2022年2月開幕)が控えている」と警戒感をあらわにしたように、冬季五輪開催にも影響を及ぼすのは必至だ。

 武漢を発生源とする新型コロナウイルス中国全土に拡大。コロナは冬場に感染が広がるといわれており、冬季五輪会期中に北京市内がウイルス禍に見舞われ、クラスター(集団感染)を引き起こす可能性もある。東京五輪中止なら、半年後に行われる冬季競技のトップアスリートが中国への入国に及び腰になるのは想像に難くない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  3. 3

    極めて由々しき事案に心が痛い…メーカーとの契約にも“アスリートファースト”必要です

  4. 4

    【徹底分析】2027年ラグビーW杯組み合わせ決定 日本悲願の「8強入り」をプロが占った

  5. 5

    カーリング「ロコ・ソラーレ」代表落ちでも大人気!《SNSの投稿はまるでアイドル》の指摘も

  1. 6

    マラソン大迫傑を快速にするチャイナマネーパワー…日本記録“1秒更新”に「ボーナス狙い」の声も

  2. 7

    広陵高の暴力問題が話題だが…私は世羅高3年で主将になって、陸上部に蔓延する悪習を全て撤廃した

  3. 8

    私には女子陸上界の構造改革という壮大な夢がある…「ずっと続けたい」と思わせる魅力ある場所へ

  4. 9

    ロコ吉田知那美が初代アジア主将に選出も…カーリング世界初のプロリーグ参加に高すぎるハードル

  5. 10

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」