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六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

FC東京をルヴァン杯制覇に導く 長谷川健太監督の実像<上>

公開日: 更新日:

 そして迎えた18年に長谷川監督体制となった(ちなみにFC東京の大金社長にとって長谷川監督は、筑波大学サッカー部時代の1学年先輩)。

 この18年は、大久保嘉人とレンタル移籍のピーター・ウタカがチームを離れ、代わりに柏からFWディエゴ・オリベイラがレンタルで加入した。

 長谷川監督が就任して変わったことーー練習開始に顕著に現われた。

 それまでは午前10時に集合して室内でミーティングを行って20、30分後にグラウンドに選手たちが登場。ランニングからストレッチという練習パターンが2年間続いた。ところが長谷川監督は午前10時にグラウンドに集合して2、3分ほどのミーティングを済ませるとすぐにボールを使った練習をスタートした。

 言うまでもない。午前10時に練習を開始できるように<ウォームアップなどは各自が終わらせておくように>というメッセージでもある。

 選手はクラブハウスに早く到着し、室内トレーニング場でウォームアップを済ませ、それからグランドに出てくるようになった。ベテランGKの林は「これをやるぞ!という方針がはっきりしました。方向性が決まっているので自分たちはついていくだけ。」とハードワークを歓迎した。

 先に<勝負師>と形容したが、もうひとつ<言葉の魔術師>も、長谷川監督にはあてはまる。端的な指摘で選手の潜在能力をグイっと引き出すのが巧妙だからである。=下につづく

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