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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

規則をくぐり抜けることに悩むよりマラソンの精神をつなげ

公開日: 更新日:

 釈迦に説法だが、スポーツは規則を守ればいいものではない。女性アスリートの力を追究しようという精神は言うまでもないから、男子が女子を助けてはダメとは書いていないのだ。マラソンリーダーたちには考えて欲しい。日本人がどうして駅伝やマラソンが好きで若者が憧れ、金も稼げているのか。多くの先達が辛抱を重ね、歯を食いしばって走る姿を見せてきたからではないか。マラソンは、日本人が戦後に得た貴重な財産だ。規則をくぐり抜けることに頭を悩ます前に精神をつなぎ、マラソンの風景を残してもらいたい。

 オリンピック開催が中ぶらりんないま、2人の代表選手には励みになっただろう。が、それは世界みな同じなのだ。稼ぐ場を失ったケニア選手がどれだけ不安でいるか……マラソンマンは“考える脚”になってくれ。

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