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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

川内優輝をペースメーカーに…大阪国際女子マラソンの詭弁

公開日: 更新日:

 箱根駅伝で優勝した駒大・大八木弘明監督が、「男だろう!」と檄を飛ばして抗議された。性差別に相当するとのこと。女子選手に「女だろう!」と檄を飛ばしてもダメだろうか……が、そんな単純な話でもない。

 31日予定の大阪国際女子マラソンが、ペースメーカーに川内優輝と松村康平(ともに男子)を指名した。女子だけの大会というのも差別的だが、男子を使って女子の記録を作るとは、何とも面妖な時代である。

 1982年にスタートした大阪国際女子マラソンは今年40回の節目を迎える。女子マラソンが84年のロサンゼルス五輪から採用されることになって、東京国際女子マラソンが旗揚げされたのが79年。大阪の2年後には名古屋国際女子マラソン(現名古屋ウィメンズマラソン)も誕生した。

■海外はどれも男女混合

 マラソンは何でもありで、シドニーでは世界中のゲイが集まるゲイマラソン、ロサンゼルスでは仮装マラソンが人気を博し、意外に知られていないが、女子だけのレースはオリンピック、世界選手権、そして日本だけである。海外はどれも男女混合レースなのだ。

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