試合が中止になって2日分の情報を整理 天理の達はプロ好み

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■達は夏までにまだまだ伸びる

 計6試合、2日分の情報整理だと2、3時間で済む。オレが見た中で気になったひとりは、2日目の第1試合で161球を投げて完投した天理の193センチ右腕・達孝太だ。

 9回を投げて6安打1失点、10奪三振。球種が豊富だし、手先が器用で体が軟らかい。そこそこキレのある直球も投げていた。夏までにまだまだ伸びるだろう。

 まだ高校生。課題も幾つかある。下半身が安定しないから、リリースポイントがバラつく。3与四球も、コントロールはいまひとつだ。大きな体を扱うのは難しいから、そのせいかもしれない。

 ただ、まだ本調子ではない。去年見た時は、もっと落差が大きくて良いフォークを投げていた。

 現段階の評価は「素材型」だろう。磨けば光る可能性を秘めていて、プロが好むタイプ。順位はともかく、ドラフトの対象選手だ。これから試合を重ねるうちに、その可能性がどれほどなのか見極めていくことになる。

 161球を投げたせいか、球数制限が話題になっているが、こればかりは難しい問題だ。投げ過ぎて潰れた選手がいる一方、それが糧になって成功する選手もいる。人それぞれ体のつくりも強度も違うのだから。

【連載】覆面スカウトの甲子園日記

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