全米オープンV予想18位 松山はマスターズ優勝も低評価ナゼ

公開日: 更新日:

【全米オープン】第1日

 大会初日は早朝に濃霧が発生して視界が悪く、当初の予定より1時間30分遅れて競技が始まった。

 2013年大会から9年連続出場の松山英樹(29)は、現地時間午後2時44分(日本時間18日午前6時44分)にアウトからスタート。前半は3番パー3で2メートルを決めてバーディー先行。7番では1メートルが入らずボギー。イーブンパーで折り返す。後半は10番、11番と連続バーディーと2つスコアをのばし、2アンダーでホールアウト。日没サスペンデットのため暫定5位タイで初日を終えた。

 ◇  ◇  ◇

 その松山だが、4月のマスターズに勝ったにもかかわらず、今大会は評価が低い。

 PGAツアーが発表したパワーランキング(優勝予想)によると松山は20選手中18位。マスターズ2位で未勝利のW・ザラトリス(24)の17位よりもランクは下だった。

 米ゴルフ事情に詳しい吉川英三郎氏は、「松山は今年になって出場した14試合で、トップ10入りは勝ったマスターズの1回だけ。大会前の試合成績も振るわず、調子が上向いていないのも原因でしょう」と指摘する。

直近の成績と各スタッツから判断

 ザラトリスが優勝予想で松山を上回ったのも、先月の全米プロで松山(23位)を上回る8位の好成績を残し、今年はトップ10入り4回と安定しているからだ。さらにドライバー飛距離306.7ヤード(ランク25位)と、松山(296.8ヤード・99位)よりも飛ばしている。総距離が7600ヤードを超えるパー71設定の会場では、飛ばし屋のほうが有利という理由もある。

「PGAツアーのパワーランキングは各スタッツのデータを基に予想していますが、数字だけ見ると松山に勝つ要素が見当たらないのです。ドライバー飛距離だけでなく、フェアウエーキープ率62.81%(70位)。パーオン率66.90%(52位)、パット貢献度も大きくマイナス(181位)では、優勝候補上位に挙げるのは難しいでしょう」(前出の吉川氏)

 会場は1月に行われる米ツアー「ファーマーズインシュランス」の舞台でもあり、松山は19年大会こそ3位だったが、20年45位、21年53位とここ2大会は成績がよくない。

 そのうえ主催する全米ゴルフ協会(USGA)のコース設定は、メジャー大会だけにPGAツアーよりも難しくなる。

「もっとも、PGAツアーのパワーランキングは直近の成績や世界ランクを重視するため、当たらないこともしばしばです。実際、マスターズ優勝予想1位だったD・ジョンソンは予選落ちで、松山は20位圏内に選ばれなかったのですから、今回パワーランキング18位だからといっても、そんなに悲観する必要もないのです」(前出の吉川氏)

 マスターズのように下馬評を覆す爆発力を見せて欲しいものだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が