照ノ富士1強に“待った”かけたい貴景勝 千秋楽横綱戦を「理想の相撲」と言われた屈辱がバネ

公開日: 更新日:

「勝ち癖がついているのかと思った」

 大胆不敵にもそう言ったのが、横綱照ノ富士(30)だ。

 29日の優勝一夜明け会見。晴れ晴れとした表情で全勝優勝について語り、「これまではガムシャラだったけど、今は立場的な責任も感じるようになった」とも。一人横綱の重圧や責任感に押し潰されず、むしろ唯一の最高位になったことはプラスにも働きそうだ。

 そんな照ノ富士の1強時代への「待った」が期待されているのが、大関貴景勝(25)だろう。

 千秋楽では強烈な当たりで横綱を吹っ飛ばしながら、最後は押し出されて無念の黒星を喫した。

 普段は勝っても負けても冷静な大関が、この日ばかりは花道を下がるときも顔をゆがませ、悔しさを隠そうともしなかった。

 ところが、照ノ富士いわく、この一番は「理想の相撲」。相手に攻めさせて見せ場をつくり、それでも勝つという横綱相撲だった。

「おそらく貴景勝自身は千秋楽の一番を『惜しい相撲』と思っていただろうが、それを『理想の相撲』と言われては立場がない。ただ、貴景勝は人一倍負けず嫌いで根性も並じゃない。前に出る圧力をさらに強化し、横綱戦に限っては突き落としの使い方を工夫するなどすればチャンスもあります」(角界OB)

 優勝決定戦を含め、対戦成績は大関の4勝5敗。照ノ富士1強時代にくさびを打てるだけのものはあるというのだが。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々