新庄は初任給で買ったグラブを引退まで使い続けた「これがダメになったら野球をやめる時」

公開日: 更新日:

 野手の新庄は投手の麦倉氏とは練習場所や時間帯が分かれていたが、「彼が一番遅くまで練習していたのを覚えています」。

 ポジションは違えど互いに一軍出場を目指すライバル。麦倉氏は出会った直後から新庄をマークしていたという。

「一番最初に驚かされたのは新庄監督のパワーでした。高校卒業直前に参加したプロ初キャンプのことです。たしか初日だったかな。フリーバッティングで飛ばす打球がとにかくすごかった。練習場のレフト側には球が外に出ないように高いネットが設置されていました。これは外国人打者対策のものでしたが、新庄監督はそれよりも飛ばしたんです。高校3年の時点で外国人選手にパワーで負けていなかった。肩も強いし、走れば速いし……。それでも得意げにする様子もなかったのが、妙に印象的でした」

■苦楽を共にしたグラブは亡き父・英敏さんの棺の中に

 プロ2年目の春、一足先にデビューしたのは麦倉氏だった。

「先を越されても新庄監督に焦る様子はなく、『すげえな!』と一緒に喜んでくれました。その後、私は3年目に肩を故障してしまい……。2年目の秋にデビューした新庄監督とはちょうど入れ違いのタイミングでした」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗