北京冬季も一般客入れず開催 IOCが“独裁国家”での五輪を歓迎するワケ

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 この国は決断が速い。

 北京五輪の大会組織委員会は17日、五輪とパラリンピックの観戦チケットを一般販売しないと発表した。新型コロナの感染拡大防止を図るための措置で、チケットは限られたごく一部の人にだけ配布される。

 この決定で思い出すのは、昨年の東京五輪(7月23日開幕)だ。コロナ禍での開催は反発が大きく、国民的な議論を呼んだ。観客に関しても海外からの受け入れ断念を決めた後、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で行われる競技の無観客を決定したのは開幕の約2週間前。政府や大会関係者は有観客を押し通したかったが、世論を無視できなかった。

 そこで中国だ。現在はコロナの感染が広がり、陝西省西安市、河南省安陽市など、3都市がロックダウンしている。北京に隣接する天津市でも、感染力が強いオミクロン株の感染が広がっている。そんな状況下でも、中国では五輪開催の是非や観客の有無が議論になったという話はまったく聞こえてこない。

「国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、ほくそ笑んでいるでしょうね」と言うのはスポーツファンの菅野宏三氏(ビジネス評論家)だ。

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