3連覇狙う羽生結弦の下馬評が低いワケ リレハンメル五輪「金」選手は宇野昌磨推し

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 北京五輪フィギュアスケートが4日、団体戦の男子シングル・ショートプログラム(SP)で幕を開ける。

 今大会の個人戦はロシア勢の表彰台独占が確実な女子とは対照的に男子はネーサン・チェン(22=米国)、羽生結弦(27)に加え、宇野昌磨(24)による三つ巴の金メダル争いが予想される。

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 羽生には昨年末の全日本選手権で初めて披露したクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を武器に94年ぶりの3連覇がかかるが、下馬評は芳しくない。米スポーツブックメーカー「ドラフトキングス」が1月末に発表したオッズはチェンが1.25倍で本命視され、羽生は2位に付けているものの5.5倍。宇野は3位の10倍となっている。

ブックメーカーはチェン、専門家は宇野昌磨を本命視

 チェンを優勝候補の筆頭に挙げる専門家が大半を占める中、1994年リレハンメル五輪男子シングル金メダルのアレクセイ・ウルマノフ(ロシア)は宇野の金メダル獲得を予想。ロシアメディアの取材に「意外な選手がチャンピオンになると思う。今季、飛躍を見せたショウマ・ウノは可能性がある」と羽生ではなく2番手の宇野を挙げている。

 本番で史上初の4回転半ジャンプの成功を目指す羽生が海外の専門家に評価されないのはどういうわけか。

 故障が長引き、昨年末の全日本選手権が今季初戦。そこで圧巻の演技を披露して頂点に立ったが、痛めた右足首は完治していない。依然として痛み止めを服用しながら調整を続けており、満身創痍で本番を迎えることになる。男子スケーターとしてピークを迎えるとされる25歳を過ぎた羽生にとって年々、調整が難しくなっているのは確か。チェンや宇野が北京五輪に照準を合わせて尻上がりに調子を上げているのとは対照的に、今季はGPシリーズの欠場を強いられ、実戦不足は明らかだ。

「五輪は発表会じゃない。勝たなきゃ」と話す羽生は下馬評を覆せるか。

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