著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

楽天・田中将大は日米通算200勝まであと19勝…東尾修以来40年ぶりの偉業達成に期待

公開日: 更新日:

 昨年までのプロ15年間で日米通算181勝を記録している楽天田中将大は、まだ33歳である。

 打者の2000安打に比べて投手の200勝は今や至難の業となっており、近年そこに到達した投手は日米通算を含めても、黒田博樹広島=2016年に到達)が最後だ。田中の年齢と実力を考えると、近いうちに久々の大偉業が達成されそうだ。

 黒田が200勝に到達したのは41歳のシーズンで、その前は08年に山本昌が史上最年長となる42歳11カ月で到達している。2人とも現役生活の晩年に差しかかったところでようやく達成した金字塔で、それは現代プロ野球の先発投手事情を考えると当然のこととなっている。かつての金田正一や稲尾和久のように20代半ばで200勝に到達するなんて今はありえない。35歳以下で到達したのだって、84年の東尾修(34歳)が最後である。そういう意味では、現在42歳のヤクルト・石川雅規が残り23勝に迫った200勝を目指しているといった「晩年の目標」こそが、現代的な常識なのだろう。

 しかし、田中はその常識を久々に覆せそうな存在だから、彼の今季には期待してしまう。33歳時点で日米通算200勝まで残り19勝ということは、東尾以来40年近くぶりとなる34歳での到達が目に見えてくる。そうなると、田中にとって200勝は晩年にようやく到達した金字塔ではなく、その先に進むための通過点となるだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋