早田ひな世界5位浮上も中国との差は拡大…元凶「Tリーグ」が卓球強化に逆行“負のループ”に

公開日: 更新日:

 ある卓球関係者は「これが世界との格差を広げる原因のひとつになりかねない」と警鐘を鳴らす。

「Tリーグはもともと、中国の国内リーグ『超級リーグ』を参考にしたといわれ、国内で選手同士が研鑽を積むことが選手層強化に効果があると期待されてきた。しかし、日本は頂点同士が競う中国とは違う。日本のライバルは中国勢で、世界で戦った方が経験を積んだり技術を磨けたりするのは明らかです。

 正直、五輪代表候補選手が国内で自身のレベルアップにつなげられるのは限定的。卓球はダブルス以外は個人競技ですが、それを団体戦というチームプレー要素の強いTリーグで、常に高いモチベーションを保ちながら何試合もこなすのは難しい。でもTリーグが選考条件に入っている以上、参加せざるを得ない。選手からの不満の声も大きくなり、技術レベルは上がらない。世界との差がさらに広がる状況に陥っています」

 強化に逆行する負のループ。それを警戒してか、伊藤は今季もTリーグ参加を拒否している。それでも、伊藤が不調となれば万事休す。世界ランクのトップ10から日本人選手の名前が消える日が来るかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が