エ軍大激震!大谷の今後を左右する監督代行の評判、次期監督候補には“あの老将”が浮上

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 荒療治も実らず連敗地獄から抜け出せなかった。

 大谷翔平(27)のエンゼルスは日本時間8日、成績不振を理由にジョー・マドン監督(68)を解任。今季から三塁ベースコーチを務めていたフィル・ネビン氏(51)を監督代行に据えた。“新監督”は、この日のレッドソックス戦に3Aから昇格したばかりの左腕スアレスを先発で起用。打線は主に下位を打つレンフィーフォを1番で起用するなど独自性を打ち出したが延長の末、逆転負け。シーズン途中での監督交代のショック療法も、連敗は13となり、同一シーズンでの球団ワースト記録を更新した。

■監督代行の手腕と評判

 エ軍を指揮することになったネビン監督代行は1992年のドラフト全体1位でアストロズに入団。12年間にわたって7球団でプレーし、通算1131安打、208本塁打、743打点で、打率2割7分。現役引退後は独立リーグや複数のマイナー球団でコーチを務め、昨季まではヤンキースで4年間、三塁コーチを務めた。ヤ軍が昨季のワイルドカードゲームで敗退した責任を問われて解任されたが、これまで複数の球団が監督候補に挙げ、昨オフにはタイガースの面談を受けた。

 試合前に会見したペリー・ミナシアンGMは指揮官交代について「3週間前には想像もしなかった事態になった。今後のチームにとって、フィル(ネビン)が指揮を執るのが得策だと考えた」と説明。大谷の起用法については「今と同じで変更はない。彼は誰よりも一生懸命に努力し、自分自身に高い期待を課している」と、引き続き投打の二刀流でプレーさせる方針を明かした。

■フル稼働ではなく定期的に休養

 100年を超える長い歴史を持つメジャーではシーズン途中に監督が交代したチームが世界一になったケースはあるが、12連敗以上したチームがポストシーズンに進出したのは皆無だ。ミナシアンGMは「まだ、レギュラーシーズンは106試合も残っている。その106試合を楽しみにしている」と話したが、今季は投打とも不調が続く大谷のパフォーマンスも含めてエ軍が持ち直すのは並大抵のことではない。

 メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。

「大谷をフル稼働させたマドン前監督とは異なり、ネビン監督代行は定期的に休養を与えるなど、大谷が実力を発揮しやすいように起用法を工夫するでしょう。ネビン監督代行はコーチとしての手腕に定評があり、今後の成績次第では正式に監督に昇格する可能性もありますが、エ軍は今オフにも抜本的なチーム改革に乗り出すとみられています。エ軍は2014年を最後にポストシーズンから遠ざかっており、年俸総額は毎年、トップ10入りしているにもかかわらず、成果が出ていない。7年総額約362億円で入団しながら故障続きで不良債権化しているレンドンらを整理し、一気に若返りを図るはずです。20年オフ、就任したばかりのミナシアンGMも効果的な補強ができなかっただけにクビになる可能性もあります」

独善オーナーの信頼を受ける人物は…

 編成トップも交代となれば、監督人事は白紙となるが、ここにきて、あの老将の名前が浮上しているという。

 18年までエ軍の指揮を執ったマイク・ソーシア元監督(63)だ。ソーシア氏は00年に監督就任。02年には世界一に導いた他、計7度のポストシーズン進出を果たしている。

 昨夏の東京五輪で米国代表監督を務め、銀メダルを獲得した際、「もう十分だ。今後は監督をするつもりはない」と、勇退する意向を明かしたものの、今春のキャンプでドジャースの若手捕手を指導した際には「また、ベンチに座りたいね」と現場復帰に意欲を見せていたという。

「ソーシア氏は今もなお、モレノ・オーナーからの信頼が厚い。18年に当時のフロントが監督解任を決定した際、最後まで反対していたのがモレノ・オーナーだった。いわゆるオールドスクールタイプの監督で、選手をその気にさせて実力を発揮させるのがうまい。選手の懐に入り込んで、野球にプラスにならないと判断すれば、選手のプライベートにまで口を挟むなど人情味あふれる人柄で、選手からも慕われていた。今のメジャーはデータ野球全盛ですが、アストロズ・ベーカー(72)、ホワイトソックス・ラルーサ(77)ら、昔かたぎのベテラン監督が成功している例もある。オーナーのゴーサインが出れば、ソーシア氏が再び、エ軍のユニホームに袖を通すのではないか。何しろ、モレノ・オーナーは現場に対し、“金も出すが口も出す”独善的なところがある。18年の解任時はGMの方針を受け入れたものの、今回は長期低迷が続いているだけになおさらです」(ア・リーグ球団の編成担当者)

 かつての名将が低迷するエンゼルスの救世主になるというのだが……。

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