著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭に「32歳の復活」の目 体力低下も技とセンスで観客魅了、課題は気力とサポート

公開日: 更新日:

 錦織圭が、ユニクロとの所属契約発表で久々に姿を現した。所属は和式風習に過ぎないが、ユニクロの柳井正社長は根っからのテニス好きだからフェデラーや錦織を近くに置きたいのだ。

 錦織は昨年のオリンピックの大役を終えて秋にラケットを置き、今年1月に古傷の左股関節の手術に踏み切った。復帰は8月末の全米、あるいはその後の楽天ジャパンまでずれ込みそうだが、いずれにしろ急ぐことでもない。

 今週のATPランキングで104位に落ち、新聞は日本男子が100位から消えたと騒ぐ。それを言うなら、女子も大坂(43位)を除き土居美咲が99位に引っかかっているだけ。錦織、大坂という史上最高の“玉”を得ながらも元のもくあみ……日本テニス協会は何の強化策も打てなかった。錦織と同世代のラオニッチ以降、男女とも駆け上がったカナダ勢との差に愕然とする。

■36歳のナダルはなぜ戦い続けるのか

 18歳のツアー優勝でデビューした錦織もいまや32歳。復活は難しいという声は仕方ないとしても、それほど悲観的でもない。3強の後継と目されたティエム、チチパス、ズベレフの勢いが止まり、逆に19歳のアルカラス、ルードらの北欧勢が尻をつついている。着実に力をつけたロシア勢には政治状況の足かせがあり、全豪、全仏を手にしたのは36歳のナダルだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー