菅野徳雄
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菅野徳雄ゴルフジャーナリスト

1938年生まれ。岩手県出身。立教大卒。1964年からゴルフ雑誌の編集にたずさわり、中村寅吉をはじめ、河野高明、安田春雄、杉本英世、尾崎将司など、数多くのトッププレーヤーを取材。わかりやすい技術論と辛口の評論で知られる。「ゴルフ・トッププロのここを学べ」「ゴルフスウィングの決め手」「即習ゴルフ上達塾」などの著書がある。

全英OPのリンクスで戦うには「上げる空中戦」ではなく「転がす地上戦」を

公開日: 更新日:

 ところが、最近の日本選手は予選落ちが非常に多い。予選を通ってもトップ10に入る選手は少ない。

 国内ツアーで男子プロのティーショットを見ていると、高い球で飛ばしている選手が多い。風のない国内の試合ならそれでも何とか通用するが、全英オープンでは風に影響されてフェアウエーのポットバンカーに入れたらただ出すだけだ。グリーンを狙うことはできないので、飛距離を落としてもポットバンカーだけは避けなければならない。

 90年大会に勝ったファルドは一度もポットバンカーに入れなかった。

 ヘッドが小さいメタルドライバーの頃から、ジャンボ尾崎はヘッドの上にボールが出るぐらいティーアップを高くして飛ばしていた。それを見て、「ジャンボはアッパーブローに振り抜いて飛ばしている」とよく言われていた。しかし、ジャンボ自身は「アッパーではない、レベルブローだ」と否定した。「下から上に向かって振り抜くのではなく、水平(レベル)に振り抜かないと風の影響を受けずに遠くへ飛ばすことはできない」と解説した。

 ジュニアアカデミーで女子プロに教えるときも、ジャンボは座椅子ぐらいの台の上にティーアップしたボールを、シャフトを短くしたドライバーで水平に振り抜く練習をさせている。風の強い全英オープンに挑戦する若い男子プロにもぜひ真似してほしい練習法だ。

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