著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

モナコ南野拓実がランス戦で1G・1A 現地取材をして「大きな転機」を目撃できた

公開日: 更新日:

「俺はストライカーって感じじゃないから」

 距離は6.5キロ。コロナ禍突入後は定期的にウォーキングをやっていたので「大丈夫だろう」と楽観視していた。が、17キロの荷物を運びながらの2時間の徒歩移動は相当に大変だった。それでもランス駅に向かって歩きながら夜明けを迎えるなど一生に1度あるかないか。そう前向きに捉えなければ、アクシデントの多い海外取材はこなせないのだ。

 無事にホテルに辿り着き、少し休んでから再び徒歩で試合会場に向かった。駅前のコルベール像や旧市街の噴水、世界遺産のノートルダム大聖堂など名所を写真に収めながら約1.6キロの道を進む。そして早朝にも渡ったベル川の先にオーグスト・ドローヌ・スタジアムがある。

 2019年女子W杯開催地にもなった約2万人収容の屋根付きスタジアムが、伊東と南野が相まみえる地である。

 取材パスを受け取り、3階の記者席に上がるとちょうどモナコがアップを開始したところだった。9月10日のリーグ・リヨン戦と14日の欧州EL・フェレンツバロシュ戦で2戦連続出番なしで終わった南野は、この日もベンチスタート。酷評も多い中、本人は明るい表情でボールを蹴っていた。「次のチャンスは必ずモノにする」という強い決意が感じられた。

 一方の伊東は6戦連続先発。新天地では2トップの一角に入ることが多いが、先日の単独取材時には「FWはあんまり好きではない。前を向いて受けて1対1で仕掛ける場面が全然作れないし、俺はストライカーって感じじゃないから」と本音を吐露していた。

 今回は5-4-1の右サイド。やや中央寄りではあったものの、本人が自信を持つサイドでスタートした。

 だが、快足ウイングが積極的な仕掛けを見せる前の前半22分、ランスは退場者を出す。今季8戦中5戦でレッドカードが出るという異常事態に、伊東も「またかって感じ。審判のレベルを何とかしてほしい。マジで試合が壊れちゃうんで」と苦言を呈する。

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