巨人原監督の続投は“消去法”…契約は「監督として3年」ではなく「球団と3年」の裏事情

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 巨人原辰徳監督(64)が通算17年目の指揮を執ることが決まった。4日、東京・大手町の球団事務所で山口寿一オーナー(65)にシーズン報告を行い、3年契約2年目となる来季の続投が正式に決まった。

■歴代監督では初めて2年連続負け越し

 今季は68勝72敗3分け。借金4の4位と苦戦を強いられた。歴代監督では初めて2年連続負け越しとなり、2017年以来5年ぶりのBクラス。原政権では初めてCS進出を逃すなど、散々なシーズンとなった。

 原監督は勝つこと以外、球団には若手の育成を求められていた。2年目の山崎伊ら8人の投手が初勝利を挙げたのはプロ野球記録だが、野手も含めて若手が一人前に育ったかといえば疑問。チームの若返りには至っていない。

 山口オーナーは会談した原監督について「監督は『自分に慢心があった』と反省をした上で『このままでは終われない』と強い意欲を示しています。監督の意欲を尊重して立て直そうと、監督の続投を決めた」と説明した。しかし、そんな言葉の裏で、球団主導の「次」を見据えた動きもあった。さる球界関係者がこう明かす。

■最下位なら今季限りのはずが…

「原監督は昨オフに契約を延長した際、『一応3年という年数をいただき、頑張りますということになった』と明かしたが、実は『監督として3年』ではなく『球団との3年契約』だというのです。つまり、3年間は巨人で働くが、それは監督とは限らないということ。結果として2年目の来季の続投が決まったものの、今季にしても、もし史上2度目の最下位に沈むようなら、今季限りで退任、来季は『GM』や監督復帰前の『球団特別顧問』といった肩書でフロント職に転身となる可能性もあったわけです」

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