3月綱とり大関・貴景勝に横審は“甘言”も…理事長&審判部長は「まだ何とも…」の不吉

公開日: 更新日:

 令和5年最初の1月場所を制した大関貴景勝(26)。次の3月は綱とり場所となり、横綱審議委員会の高村委員長も、「今場所は曲がりなりにも優勝した。次はレベルが高い優勝を……何て言う人は(横審には)いないのではないか」と話した。

 今場所は12勝3敗。横綱照ノ富士が休場し、大関1人とあれば決して高いレベルとは言えないが、それでも優勝は優勝だ。

 過去、2場所連続優勝で横綱に昇進できなかった大関はいないものの、横綱昇進は横審の一存で決まるわけではない。

 最初に判断するのは審判部長。大関が横綱になるにふさわしい成績を残した場合、理事長に臨時理事会の招集を要請する。その次に理事長が横審を諮問、という段階を経る必要があるのだ。

 古株の角界OBは「過去の例では、横審が昇進に許可を出したら100%昇進している」と前置きした上で、こう話す。

「問題は八角理事長も佐渡ケ嶽審判部長も、貴景勝の昇進については『まだ何とも……』と歯切れが悪いこと。それだけ貴景勝の相撲を不安視しているのです。そもそも、『大関で2場所連続優勝か、それに準ずる成績』という横綱昇進基準は、横審の内規。その内規も、かつて相撲協会が素人の集まりである横審に『こういう基準で考えればいいんだよ』と教えてあげたもの。大相撲は伝統の世界だが、『横綱とは強い者である』というのもまた伝統。大関の2場所連続優勝で横審を諮問しなかった例はないが、横綱を“つくりたがり”の横審にとっては残念なことになるかもしれない」

 まさかもありそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較