WBC侍J最大の不安は“熱中先生”栗山監督 ダルの苦言「気負い過ぎ」がピッタリのアタフタぶり

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「地に足ついていない」

 しかし、メジャーは以前からシーズン開幕直前に行われるWBCには消極的。アレコレ理由をつけて代表への派遣を渋り、辞退者が続出するケースは枚挙にいとまがない。いくらNPBが交渉したところで、メジャーが首を縦に振らないことくらい、百も承知だったはずだ。

 野球ファンの吉川潮氏(作家)は「栗山監督はちょっと入れ込み過ぎというか、アタフタして地に足がついていないように映ります。見ていて不安になりますよ」と、こう続ける。

「そもそもメジャー組に頼り過ぎなんですよ。大谷らが参加すればドリームチームになるし、できれば合宿から来てほしいという思いは理解できても、日本の選手だけでも十分に戦えるはずなんです。メジャーの球団は、何十億円の年俸を払う“財産”を派遣する以上、慎重になるのは当たり前。栗山監督は大谷を日本ハム監督時代に指導したコネがあるとはいえ、浮かれ過ぎというか、彼らを特別扱いし過ぎているように思えてなりません」

 古巣日本ハムのOBもこう話す。

「栗山監督は理想主義者。日本ハム監督時代から143試合すべてに勝ちにいくような人で、捨て試合をつくるなんてファンに失礼だと思っている。芝居がかったように『鬼になる』とか『命を懸け
る』とか、必要以上に入れ込み過ぎるきらいもあった。代表選手選考の基準に関しても『第一義は侍の魂を持っているかどうか』と大げさに言っていたし、当初は招集するつもりがなかった吉田についても、『(吉田)正尚の、日本のファンの皆さん、日の丸への思いを感じた』と情に訴えて方針転換。『どんな手を使ってでも米国に勝つ』と息巻いています。評論家時代に書いていたコラム『熱中先生』のタイトルそのまま、熱くなり過ぎているような感じがあるのは確かです」

■メジャー選手は「あくまでキャンプの延長」

 WBCは短期決戦。しかも、2次ラウンドからは負ければ終わりの一発勝負だ。気合が入る気持ちはわかるが、勝負事である以上、指揮官が冷静さを欠いたらロクなことはない。

 その点、日本のエースとして期待されているダルはあくまで対照的だ。この日、パドレスのファンフェスタに参加後、日本の選手、スタッフに向けてクギを刺した。

「ちょっと気負い過ぎというか、戦争に行くわけじゃないですし。自分たちはオールスター中のオールスターだと思う。みんなで気負って、ガチガチになって、もしアメリカで負けたとしてもそれで日本に帰れないというようなマインドで行ってほしくない」

 さらに、今大会では米国代表を筆頭に、多数のメジャー選手が参加することもあり、「MLBはいつになく本気だ」という声が出ていることについても、「本気度というか、そこがあまりしっくりこないというか。(メジャーの)周りの選手を見ていても、調整を早くしているかといえばそうではない。結局、スプリングトレーニングの延長というふうにしかなかなかみんなも思っていない。(そういう事情もあり)もうちょっとリラックスしてほしいということはあります」と話した。

 ダルの言葉は、入れ込みがちな栗山監督にピッタリと当てはまる。日本が2009年大会以来の世界一を奪還するには、泰然自若を貫くダルを監督にしたほうがいいようにも思えてくる。

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