エンゼルス若手有望株の大量動員は他球団へのお披露目狙い? 今度は170キロ右腕がデビュー

公開日: 更新日:

まるでショーケースの様相

 大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。

「ショーケースかどうかはともかく、特にリリーフ陣に関しては若手を試す狙いがあるのでしょう。開幕前に計算していた7人の救援投手のうち、戦力として機能しているのはセットアッパーのデベンスキー(2勝0敗、防御率2.70)、守護神エステベス(1勝1敗13セーブ、防御率1.50)の両右腕だけです。

 新たにリリーバーを補強するよりも、自前の投手で賄うつもりなのでしょうが、ジョイスや27日に昇格した右腕バックマン(23)はいずれも2Aからの飛び級。もし、ミナシアンGMがショーケース目的で多くの若手を起用するなら、むしろ危険でしょう。経験値が少ないだけに、レベルの高いメジャーでプレーすれば故障リスクが高まる。商品価値を下げかねませんから」

 そもそも有望株はロースター(26人)が拡大する9月に昇格させるのが一般的。疲労がピークに達した主力に休養を与えたり、ポストシーズン進出を見据えてベテランを温存するためだ。シーズン終盤、若手の活躍が起爆剤となってチームが勢いづくのは珍しくない。

「エ軍は二刀流をこなす大谷の心身の負担が大きいうえに、トラウトら故障を抱えたベテランもいます。仮に9月にポストシーズン進出の目があっても、前半戦から有望株を投入しているだけに、カンフル剤となるような若手が現れるかどうかは不透明です」とは前出の友成氏だ。

 前日の試合で右ふくらはぎ付近に死球を受けた大谷は日本時間31日のホワイトソックス戦に「3番・DH」で出場。4打数1安打1打点だった。

 大谷は1-1と同点の四回に先頭で打席に立つと、相手の先発右腕ジオリト高め直球を捉えて中堅スタンドに叩き込む13号ソロ。過去の対戦で打率・300、2本塁打、3打点と相性のいい右腕から5試合ぶりの一発を放った。八回1死二塁の好機では救援左腕バマーの外角変化球に手を出して空振り三振に倒れた。

 試合は先発左腕アンダーソンが4回6安打6失点の大乱調もあって3-7で敗れた。

 なお、大谷の次回登板が日本時間6月3日、敵地ヒューストンでのアストロズ戦に決まった。同地区のライバル球団相手に6勝目(1敗)を狙う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に