阪神岡田のブレない「マイナス思考的危機管理」首位快走も頭によぎる“2008年のおぞましき悪夢”

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エース一喝で危機感を煽る

 選手に対しては表立って叱責することもある。

 それはエースに対しても容赦ない。5月中旬、開幕から不振が続く青柳に対し、「もうええわ、青柳の話は」と激怒。二軍降格を命じた。

「05年6月、同じく不振だったエースの井川(慶)を二軍に落としたことを思い出しました。井川は10日ほどで一軍復帰し、そこから6連勝した。青柳に関しては夏場以降を見据えて復活をアシストしているだけでなく、選手に対して『エースであっても特別扱いや遠慮はしない』というメッセージになったのではないか。今季は先発投手が充実しているからできる部分もあるにせよ、個々の選手が常に危機感を持ってプレーすることにつながるし、若手にチャンスを与える契機にもなる。実際、左腕の桐敷が2試合に先発し、今後への可能性を見せた。チームの活性化にもつながると思います」(福間氏)

■「6番・右翼」で競争力

 岡田監督は野手に関しても「穴」を埋めるべく、あの手この手を尽くしている。

 一番の穴と言えば、レギュラー不在の「6番・右翼」。今季ここまで右翼起用した選手はドラ1新人の森下、新助っ人のミエセスら6人にのぼる。

「岡田監督は現役時代から常々、『6番は大事』と言っていた。当時は『バース、掛布、岡田』の後ろに佐野仙好がいて、打線に厚みがあった。今の阪神も6番が埋まれば打線はもっとつながる。現時点では決め手に欠けますが、交流戦では指名打者で出場している前川も含めて、ポジションを掴もうと貪欲にプレー、チーム内の競争力が生まれているように映ります。

 7日の楽天戦では、『3番・左翼』でスタメン起用し続けたノイジーも、不振を理由にスタメンから外した。全ポジションを固定できるに越したことはないですが、岡田監督は選手の競争心をうまく煽ることで、危機管理しているのではないか」(福間氏)

 この日の楽天戦は、ノイジーの代わりに「3番・指名打者」でスタメン出場した前川が2安打、7番・右翼に入ったミエセスが本塁打を含む2安打1打点と活躍。采配がズバリとハマった。岡田監督のリスクマネジメントが首位快走の原動力になっていることは間違いない。

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