著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

トルコ戦で伊藤敦樹や中村敬斗が株を上げた 小川諒也、伊藤涼太郎ら代表予備軍たちの今後に期待

公開日: 更新日:

 6月9日のドイツ戦(ドイツ・ヴォルフスブルク)から先発10人を変更した12日のトルコ戦(ベルギー・ゲンク)。第2次森保日本の新戦力・伊藤敦樹(浦和)の先制弾と中村敬斗(スタッド・ランス)の2発で前半から3-0とリード。楽勝ムードが漂ったが、2点を返され、一時危ない雰囲気も漂った。

それを断ち切ったのが、古巣凱旋の伊東純也(スタッド・ランス)。30歳のイナズマがさく裂し、日本は欧州遠征2連勝。選手層の厚さを見せつけた。

 ベルギーの東端、オランダ国境の近くに位置するゲンク。この町には2002年に鈴木隆行(現解説者)のゲンク移籍以来、4~5回は来ている。

 小さな町で繁華街と言えるのは広場の辺りしかないが、サッカー人気は高い。本拠地のセゲカアレナは約2万5000人収容の臨場感あふれる競技場だ。

 前回ここを訪れたのは2019年10月。ゲンク時代の伊東がセルクル・ブルージュに在籍していた植田直通(鹿島)との日本人対決に挑んだ時だ。

 当時はまだ日本代表では主力の座をつかみつつあった時期で、今ほどの存在感は示していなかった。

「プロになってから壁らしい壁にぶつかったことはない」と本人が話していたことがあったが、その後、グングンと成長。2022年カタールW杯最終予選での4ゴール・2アシスト・PL奪取と全12得点の半分以上に絡む働きを見せ、本大会でも多彩な役割をこなして16強入りの立役者となった。

 そして今回のドイツ戦で1ゴール1アシストを記録。トルコ戦で70m独走からのPK奪取で試合を決める4点目をゲット。

「(抜け出した時は)何回か止まろうと思ったけど、意外に行けちゃったんで、そのままいった感じです(笑)。ゲンクのスタジアムだった、自分で蹴ろうと(PKを)もらった瞬間決めてました」と伊東は満面の笑みを浮かべた。

「伊東純也がここまで伸びるとは予想できなかった」と同じベルギー1部のシントトロイデン立石敬之CEOも感心していた。欧州では「30歳定年制」のような価値観がまかり通っているが、彼なら遠藤航(リバプール)に続く30代のビッククラブ移籍が叶うのではないか、と期待が高まった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状