大谷がドジャース移籍第1号も…「決していいスイングではなかった」と不満顔のワケ

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 ドジャース大谷翔平(29)が遅ればせながら、移籍第1号を放った。

 日本時間4日、宿敵ジャイアンツ戦の七回に救援左腕テーラー・ロジャーズの外角低めの変化球を右中間席に運ぶソロ本塁打。開幕から9試合、41打席目での初アーチは最も遅い一発となった。

 ダイヤモンドを一周してベンチに戻ると、T・ヘルナンデスからヒマワリの種を浴びせられる手荒い祝福を受けた大谷。

「なかなか調子が上がってこなくて焦る気持ちと早く打ちたいという気持ちを我慢しながら自分のスイングをしようということに努めてきたので、何とか1本出てよかったかなと思います」と安堵の表情を見せたが、米メディアの取材には「決していいスイングではなかった」と不満そうな口ぶりだった。

 開幕からここまでは「かなり長い間打てない感覚だった」(大谷)と言う通り、アジア人初の本塁打王(44本)を獲得した昨季までとは別人のようなパフォーマンスだった。

 データを見れば一目瞭然で、ここまでゴロアウトが多い。打球のゴロ率は41.4%と昨季(42.3%)と同様に高く、フライ率は自己最低だったメジャー2年目の24.5%に次ぐ27.6%。昨季の39.5%を大きく下回っているのだ。(記録は4日終了時)

 広角に打ち分ける持ち味は影を潜め、打球方向は右寄りに偏っている。今季、内野安打も含めれば10安打中、9安打が右方向だ。

 大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。

「今季ここまでの大谷は、狙い球が絞り切れていない印象です。投手の左右にかかわらず、ハイファストボールへの振り遅れも少なくありません。昨季までは打ち損じても外野フェンス手前まで飛んでいたコースの打球が、平凡な外野フライに終わるのは直球に対応できていないからではないか。相手バッテリーが大谷の数少ない弱点である外角低めの変化球で勝負するケースも増えており、左投手の変化球、特にスライダー、カーブは打率.000と完璧に打ち取られています。長打が出やすいとされる打球の速度と角度を組み合わせたバレル率も11.5%(昨季19.6%)と低い。ほとんどの球種にタイミングが合ってないからでしょう」

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