ロッテ1位 西川史礁 父の思いが詰まった20坪の「甲子園」は鹿児島の黒土、2500Wの照明を完備

公開日: 更新日:

LINEで父の帰宅を催促

 凌滋さんが仕事から帰ると、息子2人はバットをブンブン振って臨戦態勢。帰宅が遅くなるとLINEで「いつ帰ってくる?」と“催促”されたという。

「ボールも照明も用意して待っとるんです。家に近づくと、照明がついとるのが見えて、ブンブンとバット振って待っとる。仕事でお酒を飲んでふらふらになっても練習です。毎日やるクセをつけないと、『今日はなし』とお互い妥協したら終わりです。自分の都合で投げんわけにいかんし、待たれたらこっちも負けじとやるしかありません」

 西川は、中学時代のボーイズ、平安高、青山学院大と、兄の藍畝さんと同じ道を歩んだ。

「ずっと長男のケツを追いかけてました。史礁は優しい性格で僕と全然似ていない(笑)。でも、野球になったらスイッチが入るっちゅうか、急に変わる。小学1年の時からレギュラーを取るくらい頑張りましたけど、試合の日の朝になると『オレ行きたくない』と言って泣く(笑)。でも連れて行くと普通にやるんですけどね」

 一緒に切磋琢磨した兄の藍畝さんは一般企業で営業マンとして働いているという。

 紀州の地でたくましく育った将来の中軸候補は間もなく、新天地へと旅立つ。

 この記事の関連 →20坪の「甲子園」を見る【動画】(限定公開・動画提供=父の凌滋さん)

(次回はソフトバンク4位・宇野真仁朗内野手)

▽西川史礁(にしかわ・みしょう) 2003年3月25日、和歌山県日高郡出身。日高川町立山野小学校1年時に「川辺ウィンスターズ」で野球を始める。龍谷大平安高2年時に、春のセンバツでベスト8。青山学院大3年時に、春・秋リーグ戦連覇を達成。今年3月、大学生ながら侍ジャパンに選出された。182センチ、88キロ。右投げ右打ち。好きな食べ物は唐揚げと鍋料理。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない