巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

公開日: 更新日:

 オープン(OP)戦を7勝7敗2分けで終えた巨人の新助っ人が、阿部慎之助監督(46)を一安心させた。

 トレイ・キャベッジ(27=前パイレーツ)が昨23日、ロッテとのOP戦に「6番・右翼」で出場。二回無死一、三塁から、低めのスライダーを左中間へ打ち上げ、これが三塁走者の岡本を迎え入れる犠飛となった。ドジャースカブスとのプレシーズンマッチ2試合を含め、9試合ぶりの打点となった。

 1点ビハインドの六回2死では、ロッテ守護神の益田の高めシンカーを右中間へはじき返し、フェンス直撃の二塁打。試合前の時点で打率.205、0本塁打、2打点と快音が聞かれず、4タコに終わった前日22日のロッテ戦後に、阿部監督に「とりあえず前に飛ばしてほしいよね」と苦言を呈されたばかりだった。

 OP戦最終戦で飛び出した11打席ぶりの安打に指揮官は「いろいろ試行錯誤しながらやっている。しっかり見守ってあげたい」と安堵の表情を見せたが、さる巨人OBがこう言う。

「巨人にとってキャベッジは、2年以上狙っていた“恋人”のような助っ人。入念に調査して獲得に至っただけに、少々打てなくても、簡単に外すわけにはいかない事情がある。得点力不足解消の切り札としての補強が、逆に打線の穴になりかねないのはもちろん、他にも大きな問題が生じつつある。一軍の助っ人は、野手のヘルナンデス、先発ローテのグリフィン、新守護神のマルティネスは確定。そこにキャベッジが入ると、一軍外国人出場枠の4は満員で、バルドナード、ケラーといった勝ちパターンのセットアッパーが起用できなくなる。ただでさえ、OP戦で先発陣の調子が上がってこなかった。昨季15勝3敗の菅野の穴が埋まらない投手陣に不安を抱える中、左右の絶対的セットアッパーが使えないのは、はっきり言って足かせ。キャベッジにはガンガン本塁打を打ってチームを引っ張ってもらわないことには、元が取れないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  5. 5

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  1. 6

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  2. 7

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  3. 8

    メジャー挑戦組出場の追い風になるのか? 巨人岡本は「絶対に出たい。ただ…」

  4. 9

    阿部巨人かつての盟友・李承燁氏に打撃コーチ緊急打診の深層…来季首脳陣発表後にナゼ?

  5. 10

    星野監督と1週間連続の晩飯ざんまい…ハワイ自主トレ中に突然、「星野ですう~」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ