トランポリンの女子エースがSNSでスポンサー募集の悲痛…識者は「明治時代のスポーツ黎明期と一緒」
五輪アナリストの春日良一氏は、「一昔前のスポーツ界に戻ってしまったかのようです」と言ってこう続ける。
「明治44年のスポーツ黎明期、役員たちは手弁当で活動し、寄付でお金を集めていた。第3代国際卓球連盟会長の荻村伊智朗さんは現役時代、世界選手権出場が決まりながら、協会がその費用を出せず、80万円を自己負担せざるを得なくなった。現代に換算すると800万円です。母子家庭だった荻村さんには到底用意できず、地元の人達による募金活動でなんとか出場にこぎつけた。1954年の話です。1990年代にJOC(日本オリンピック委員会)はスポンサーシップ獲得に努力して、選手の負担がないようにしてきたはずですが、これでは手段がSNSに変わっただけでやっていることは昔と同じ。この現状を改善すべく、各競技団体が真剣に考えなければならない。だらしなさ過ぎます。スポーツを普及させるために存在する協会や連盟は何のためにあるのか」
アスリートの不遇は続きそうである。