著者のコラム一覧
Ricardo Setyonジャーナリスト

リカルド・セティオン 1963年生まれ。サンパウロ出身。中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材。スポーツジャーナリストに転身し、8カ国語を操りながらブラジルメディア以外にも英「ワールドサッカー」、伊「グエリン・スポルティーボ」など幅広く執筆。BBCのラジオ番組にも出演。98年、02年のW杯期間中にブラジル代表付き広報を務めた。現在もジーコ、ロナウド、ロナウジーニョ、カフー、ドゥンガら大物との親交も厚い。13年コンフェデレーションズカップではFIFA審判団の広報。国内では「ワールドサッカーダイジェスト」「スポルティーバ」などでコラムを執筆中。ブラジルのマッケンジー大、パナマのパナマ大、イスラエルのハイファ大などでスポーツマネージメントの講義を行う。自他ともに認める「サッカークレージー」。

嘆くメダリストたち クオリティーに疑問の声「まるで戦争に行って帰ってきたかのような…」

公開日: 更新日:

 ボンジーア&ボンジュール! このあいさつもこれが最後だね。パリ五輪が閉幕した。あっという間の17日間だったけど、それにしても日本はすごいね! 参加選手が自国開催の東京五輪より170人以上も少ないのに、45個ものメダルを取っちゃうんだから。なんでそんなことができるのかって、世界中が分析しているよ。

 さてさて今回は最終回。今まで紹介できなかったクレージーなネタを一挙に紹介しちゃおう! 今大会は五輪史上初めて参加選手の男女比が同じ! ってのが大きなウリで、大会前からアピールしていたけど、いざフタを開けてみたら、実際は男子5712人、女子5503人。200人も差がついた。あまりにも早くから理想をぶち上げちゃったから、現実が追いつかなかったってわけだ。おまけに、競技数も男子が157で女子は152。サッカーを例に挙げれば男子は参加チームが16で女子は12。全然平等じゃないよね。

 女性といえば、妊娠や出産を同時進行しながら五輪に出ちゃったすごい選手もいた。エジプトのフェンシング選手ハフェズとアゼルバイジャンのアーチェリー選手ラマザノワの2人は、お腹の赤ちゃんと一緒にメダルを争ったし、射撃で銀メダルを取った英国のアンバーは、わずか4カ月前に息子のトミー君を出産したばかりだった。これは歴史的快挙で、多くの女性アスリートに希望を届けたんじゃないかな。

 以前も紹介したメダルは、エッフェル塔の廃材を使ったパリのエスプリを感じるもの……のはずだったんだけど、あちこちでそのクオリティーに疑問の声が上がっている。数日すると変色しちゃうらしいんだ。まずは男子スケートボードで銅メダルを獲得した米国のヒューストンが、自身のインスタで色が変わった無残なメダルを紹介。「まるで戦争に行って帰ってきたかのようなメダル」と嘆いた。すると、賛同する選手が次々と現れた。ブラジルの日系人スケードボーダーのアキオも「何にもしないのに、朝、目が覚めたら色が変わっていた」って言ってるし、英国の女子シンクロ板飛び込みのハーパーも認めた。バドミントンのシングルスで連覇したデンマークのアクセルセンは、東京で取ったメダルと今回のメダルを並べて投稿。明らかに3年前のメダルの方がピカピカだ。組織委員会は「問題があるメダルは交換します」と言うけど、そういうことじゃないよね。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景