ドジャース大谷「リアル二刀流」完全復活の切り札は最大落差193センチ、球速差52キロの“あの魔球”
ドジャース・大谷翔平(30)が日本時間29日、中5日でカンザスシティでのロイヤルズ戦に登板する。投手復帰後3度目で初めて敵地のマウンドに上がる。
17日のパドレス戦、23日のナショナルズ戦と過去2試合はいずれも1イニングのみの限定登板とあって、球種も限られ、最速161キロの直球、スライダー(スウィーパー)、スプリットを軸に、初戦はツーシーム、2戦目はカットボールを投げた。
今後も中5日のローテなら、前半戦は残り2試合に登板する見込みで、これまで投げなかったチェンジアップ、カーブと徐々に球種を増やしていくとみられる。
ロバーツ監督が試運転と位置付ける前半戦のマウンドは持ち球をテストするショーケース(見本市)になるが、リアル二刀流への完全復活が見込まれる後半戦は、23年までのエンゼルス時代にほとんど投げなかったカーブが切り札となる可能性もある。
大谷が、カーブを投げる割合は毎年、5%を下回るものの、効果は抜群だ。渡米後は被打率.189で、本塁打はわずか2本。特に2年連続「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」(10勝、44本塁打)を達成した23年はカーブがキレキレだった。投球や打球の軌道を分析する「ベースボールサーバント」によれば、同年のカーブの平均落差は約157.5センチ、4月22日のロイヤルズ戦では最大落差約193センチ。直球との球速差もハンパなく、51.6キロを記録した。