7月場所の見どころは大関出世争い…アラサー3関脇より本命は“ウクライナの黒船”
横綱が増えたら大関が減った。当然のこととはいえ、「1人大関」は問題だ。
13日に初日を迎える大相撲7月場所。先場所まで大関だった大の里(25)が横綱に昇進したことで、大関は琴桜のみ。番付は「大関が最低でも2人」が伝統となっており、そのため大の里は今場所、「横綱大関」として表記される。
大関に最も近い関脇は大栄翔(31)、若隆景(30)、霧島(29)の3人。いずれも先場所は2ケタ勝利、熾烈な出世争いを繰り広げている。
だが、もたもたしていると“後輩”に抜き去られかねない。それがウクライナ出身の安青錦(21)だ。
2023年に来日し、同9月場所の前相撲で土俵デビュー。一度も負け越しがないまま、十両をわずか2場所で通過。新入幕を果たした今年3月場所から、2場所連続で11勝4敗、敢闘賞受賞と目覚ましい活躍を続けている。
「182センチ、138キロとやや小柄な部類だが、低い姿勢で頭をつけ、じっくり攻める姿は師匠の安美錦(現安治川親方)譲りです。現役時代に『角界一の相撲巧者』と呼ばれた師匠の薫陶を受け、相撲技術はすでに幕内では上位レベル。本人も『145キロまでは増やしたい』と話しており、パワーをつけ、さらに技術を磨けば、大関昇進も射程圏内でしょう」(若手親方)