ドジャース佐々木朗希にポストシーズン「ストッパー」プラン急浮上…ポンコツ救援陣なら割って入る余地あり

公開日: 更新日:

ひとりでセーブ失敗が9回

 前回登板で五回に入ってから制球を乱した原因はスタミナ切れ。抑えなら1イニングだし、その心配はいらない。いきなりフルスロットルで投げられる。佐々木には抑えとしての適性があるのだ。

 ドジャースの最大の懸案事項がリリーフ陣なのは言うまでもない。先発の防御率3.85が30球団中7位なのに対し、リリーフの防御率4.29は同20位。中でも多いのはリードしながら終盤に試合をひっくり返されるケースだ。八回以降の防御率(4.48)と九回以降の防御率(4.66)はともに同24位。

 抑え候補としてオフにFAで獲得した左腕スコット(31)はここまで57試合に登板して1勝3敗21S、防御率4.73。セーブ失敗がメジャーワーストタイの9つもある。もうひとりの抑え候補であるイエーツ(38)にしても、48試合に登板して4勝3敗3S、防御率5.18。他のリリーフ陣もヒドく、極端な言い方をすれば、だれが抑えをやっても似たり寄ったりなのが現状だ。

 それゆえプレーオフでは大谷(31)の抑え起用が球団内で検討されているほど。リリーフ投手に大谷ルールは適用されず、試合途中でマウンドに立った時点でDHは消滅する。降板後も打席に立つためには守備に就かなければならず、本人は「外野を守る準備もする」と話している。

 とはいえ、ただでさえ負担の大きな投打の二刀流に守備も加えた三刀流は体力面で問題がある。ロバーツ監督もリリーフ起用に関して「今年は慎重にやってきた選手をリリーフに回すのは現実的に考えても難しいと思う。リスクが伴う」と否定的だ。

 かといって、佐々木にプレーオフでぶっつけ本番の抑えを任せるわけにはいかないだろうから、中継ぎを経験させた後のストッパー起用が現実的になる。

  ◇  ◇  ◇

 ここまで期待を裏切り続けている佐々木だが、海を渡る前から国内では批判の声が吹き荒れていた。プロ野球ファンの作家も実名で《ワガママ小僧と言われても仕方がない》とバッサリ斬っていたほどだ。あの時、いったい何が起きていたのか。振り返れば、当時のプロ野球ファンの感情が鮮やかによみがえる。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性