ミラクル男・石川遼のプレーオフに「意外な数字」…ANAオープンは金谷拓実との一騎打ちで惜敗
【ANAオープン】最終日
「持っている」男に勝利の女神はほほ笑んではくれなかった。
石川遼(34)は通算17アンダーで並んだ金谷拓実(27)とプレーオフに突入。2ホール目に1.5メートルのパーパットがカップに蹴られ、約1年ぶりの勝利を逃したが、「らしさ」を見せたのが本戦の17番(581ヤード)パー5だ。
左の林越えで2オンが狙える左ドッグレッグ。林越えの成否により数々のドラマを生んできた輪厚の名物ホールだが、この日は石川が絶体絶命のピンチを迎えた。
スプーンで放った第1打は右の林の中へ。木の間からの第2打は、いわゆるチョロでフェアウエーまで届かない。ラフからの第3打は左の林越えでグリーンを狙うも右のガードバンカーに入れ、第4打はヘッドがやや薄く入ってグリーンオーバー。そんなボギー必至の状況からチップインでパーを拾った。
一方の金谷は17番でバーディー。石川の奇跡のアプローチが勝負の結末をおもしろくしたわけだが、ミラクル男もプレーオフは昨年のツアー選手権から連敗。これで5勝6敗と負け越しているのは、ファンにとっては意外だろう。
ちなみに、勝った金谷は通算8勝目。昨年の賞金王で、今季は米ツアーで戦っている。プレーオフは3勝1敗。
最高峰の舞台では苦戦が続いているが、今回は最後に格の違いを見せつけた。