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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

「歯痛」と「寝違え」が“超珍奇跡”、監督不在の完全試合に繋がった

公開日: 更新日:

 八木沢は栃木県今市市(現・日光市)の市長の息子。作新学院高時代は「1日300球の投げ込み」と後年語っており、それが62年の選抜大会優勝につながった。早大でも24勝を挙げ、3度の優勝に貢献。他校の監督が投手に「八木沢を見習え」と命じたほど、理想の投球フォームを身に付けていた。

 この年のプロ野球は話題満載だった。ロッテは本拠地球場がなく、仮フランチャイズの仙台をはじめ後楽園、神宮、川崎、静岡などで主催試合を消化。“ジプシー球団”と呼ばれた。

 王貞治が初の三冠王を獲得した巨人は9連覇。日本シリーズで対戦した南海野村克也のプレーイングマネジャーが注目された。その南海は前期優勝してプレーオフで後期優勝の阪急に勝ったのだが、後期の対阪急戦は13試合で12敗1分け、「死んだふり勝利」といわれた。

「六よ、完全試合の投手は大成せんのや。気ぃつけや」

 八木沢は金田からそう“金田節”の祝福を受けたそうである。

 確かに最初に達成した巨人の藤本英雄(通算200勝)は晩年だったし、その後は金田のほぼ指摘通りだったが、68年に達成した広島の外木場義郎だけはプラス2度のノーヒットノーランをやっているから別格だった。最も新しい達成者は2022年、八木沢の後輩にあたるロッテ佐々木朗希ドジャースに入団したものの期待外れ状態。金田が健在なら、どんな“語録”が飛び出しただろうか。

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