ドジャース大谷翔平にのしかかる“脆弱リリーフ陣”の重圧…打っても打っても点を吐き出す体たらく

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部分的な先発の救援登板というテコ入れはあれど…

 救援陣を総取っ換えするくらいの荒療治ができるならまだしも、プレーオフの長丁場を考えれば現実的に難しい。先発のグラスノーやシーハンをいまからリリーフでフル回転させていたら、地区シリーズ(5回戦制)、リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズ(ともに7回戦制)と先発の枚数が必要なこれからに影響する。ワイルドカードシリーズを勝ち抜かないことには今後もないのだが、少なくとも先発のリリーフ起用は最小限度にとどめたいという思惑がフロントや首脳陣にはある。

 部分的な先発の救援登板というテコ入れはあっても、リリーフ陣は基本的に現在の布陣を中心に賄う以外にないのだろう。

 だとすれば、リリーフが打ち込まれても逃げ切れるくらいの貯金を打線がつくる以外にない。

「打線が全体的にしっかりと出塁する、進塁させる、最後決める、こういう流れとして全員がいい攻撃ができたんじゃないかなと思う」

 試合後の大谷はこう言ったが、今後もこの日のように効果的な本塁打が5本も飛び出すとは限らない。そしてシーズン後半から好調な自身の打撃については、こうも言っている。

「きょうは良かったですけど、明日以降がどうなるか分からないですし、切り替えが必要ですけど、最後、いい形で終われている。(レギュラーシーズンとこの日の)どっちもいい形で終われてるっていうのは、自分としてもスッキリした気持ちで臨めている。そういう意味では気持ちの面で、最後、いい形で終われたというのは良かったんじゃないかと思う」

 この日2本塁打した大谷ですら、明日はどうなるか分からないし、気持ちの切り替えが必要と言っているのだ。

 そうはいっても今季55本塁打の大谷はチーム最大の得点源。プレーオフに突入してもリリーフ陣がこれまで同様、脆弱なことがいきなり露呈した以上、「どうなるか分からない」などと言っている場合ではない。2本塁打してもファンがヒヤヒヤするような勝利だったのだから、今後は2発じゃ足りないくらいのフル稼働が求められる。大谷にはいま以上にプレッシャーがかかることになる。

  ◇  ◇  ◇

 そんなドジャースにとって一つの好材料が佐々木朗希だ。ロッテ時代から自己中心的な振る舞いで波紋を広げてきたが、ここに来てようやくそれでは立ち行かないと悟ったのだろう。危機感を滲ませると同時に本格化の兆しが見えてきたのだ。いったいどいうことか。

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