スコアのカギを握るのはやっぱりグリーン次第。僕が思うパットの上手な選手は…
それにしても、今年の出場者は例年以上に目の色が違います。何しろ優勝者は来年のマスターズと全英オープンに出られますからね。
マスターズといえば、「ガラス」に例えられる硬くて速いグリーンが有名です。僕は藤田寛之さんと2011、13年の2度、「ガラスのグリーン」を体験しました。テレビ中継ではわからない傾斜と相まって、絶妙なタッチが要求される難解グリーンだったことを覚えています。
マスターズに9度出場し、09年には優勝したA・カブレラに2打差の4位だった片山晋呉さんがある年、「速さだけならオーガスタより速いかもしれない」と言ったのが、VISA太平洋マスターズの太平洋クラブ御殿場コースのグリーンです。御殿場のグリーンも昨年は、そこまで速いとは感じませんでした。国内のトーナメントコースはどこも、以前よりソフトになった印象です。それも酷暑の影響でしょうか。
グリーンは手前から攻めるのが鉄則です。グリーンが速いときは、なおさらピンの下につけなければ選手はグリーン上で頭と心のスタミナを奪われます。高速グリーンのときは、風や着弾後のボールの転がりなどの距離計算に神経を使います。ピンの上につけて、カップインしないと2メートル以上もオーバーするようなときは、カップサイドからのライン読みも難しく、避けたいところです。