著者のコラム一覧
安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

明大・毛利海大は「オリ山下舜平大仕込み」の強烈バックスピンが武器

公開日: 更新日:

「左バッターの内角を刺せる」

「スピードガンに大きな数字を計測させて自己満足していても、意味がありませんからね。ピッチャーの仕事は、目の前のバッターの様子を読みながら、タイミングを外して打ち取ることですから」

 9月初め、リーグ戦前のオープン戦が行われた明大グラウンド。

 ダッグアウト横のネットに顔をこすり付けるようにして毛利投手の熱投をみつめるスカウトの姿があった。

「毛利、いいですよね。このピッチャー、左腕なのに左バッターの内角を刺せる(投げられる)でしょ。それもスライダーでも突ける。逆のクロスファイアの球筋もあって、スピードを欲しがって強く投げようとし過ぎないから、コントロールでジタバタすることもない。こういうピッチャーは使えるんですよ」

 今年のドラフト(23日)で指名選手が現れれば、「16年連続指名」の快挙となる明大野球部。

 毛利投手のほかに、大川慈英投手、高須大雅投手、久野悠斗投手、小島大河捕手の4選手がプロ志望届を提出。いずれもプロ級のポテンシャルを有する逸材ぞろい……満を持してドラフトに臨む。

■毛利海大(もうり・かいと) 2003年9月14日、福岡県生まれ。福岡大大濠高から明大。177センチ、77キロ、左投げ左打ち。東京六大学25年春のリーグ戦は6勝0敗、防御率1.34。

  ◇  ◇  ◇

 目前に迫ったドラフトだが、「まだ無名の左腕」がプロスカウトの間で人気沸騰中だ。外れ1位ならば大争奪戦も必至の予感である。いったいそれは誰か。そんな逸材がなぜここまで無名だったのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較