大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

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 大死闘という言葉でも足りないほどの試合だった。

 日本時間28日のワールドシリーズ(WS)第3戦はドジャース、ブルージェイズとも譲らず、試合は延長戦へ。最後は十八回、フリーマンのソロ本塁打でド軍がサヨナラ勝ちした。

 世界一を決める短期決戦で文字通り、総力戦が展開され、ブ軍はベンチ入り野手14人全てを起用。投手陣も両軍とも全ての救援陣を投入。ブ軍はきょう29日に先発予定だった右腕ビーバー、ド軍はなんと26日の第2戦で2試合連続完投勝利を挙げたばかりの山本由伸(27)が急きょ、ブルペンに走り、登板準備を行った。ブルペンに慌ただしく向かう山本と園田通訳の姿をベンチで目の当たりにした佐々木朗希(23)は「投げるの? マジ!?」と驚愕の表情だった。

 この日は記録ずくめの一戦だった。試合時間6時間39分は2018年ドジャースとレッドソックス第3戦の7時間20分に次ぐWS史上2番目の長さ。右足がけいれんしながらプレーを続け、2本塁打を含む4安打3打点5四球だった大谷翔平(31)も新たにメジャー史に名を刻んだ。

 1試合で4度の申告敬遠、9出塁はポストシーズン(PS)史上初。4長打は史上2人目の快挙。同一のPSで複数本塁打を3試合記録(10月1日のレッズ戦、18日のブルワーズ戦)したのも史上初である。

 フリーマンのサヨナラアーチで超ロングゲームに終止符が打たれると、ド軍ベンチは世界一を達成したかのように大喜び。山本、佐々木と抱き合って喜びを爆発させた大谷は試合後、「うれしい気持ちもあり、ほっとしたような気持ちもあります」と笑顔を見せると、きょうの第4戦での先発を務める予定だけあって、「もう早く帰って寝て、明日に備えたいです」と本音を漏らした。

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