アストロズ今井達也が“もらい事故” 新天地での足を引っ張る「サイン盗み」の後遺症
審判による粘着物質チェックの洗礼
ア・リーグの23年サイ・ヤング賞でメジャーを代表する右腕のゲリット・コール(現ヤンキース)は18年、パイレーツからアストロズに移籍した途端、直球の回転率が急激に増して、他球団の主力打者から、粘着物質の使用を疑う声が相次いだ。ア軍の他の投手にも同様のケースが見られたことから、MLBが粘着物質検査の実施を決めた。審判によるチェックが導入された21年、コールの平均回転数はピーク時よりも125回転も減少。疑惑はさらに深まった。
これまで粘着物質使用が発覚し、10試合の出場停止処分を科されたのは10人。アストロズからも違反者が出ており、右腕ロネル・ブランコは24年4月のブルージェイズ戦でノーヒットノーランを達成しながら、同年5月のアスレチックス戦でグラブに粘着物質が塗られていたとして、退場を宣告された。ブランコのグラブをチェックしたバウス審判は後に「これまで確認してきた中で、最も粘着力のあるグラブだった」と悪質な滑り止め使用だと糾弾した。
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「サイン盗みに手を染めたアストロズへの風当たりは依然として厳しい。特に17年のワールドシリーズで不正なサインの伝達もあり敗れたドジャースのように、地元ファンがア軍を目の敵にしているチームは少なくありません。ア軍の選手にも厳しい視線が向けられており、今井も遠征先によっては激しいブーイングを浴びるかもしれません」
厄介なのは敵地のファンだけでない。24年のブランコの件があってから、多くの審判はア軍投手への粘着物質検査を入念に行っているといわれる。通常、先発投手ならベンチに戻る際、救援投手ならマウンドに上がる前にチェックを受けるのが一般的だが、MLBが定めたガイドラインには「ランダムなタイミングで実施できる」と明文化されている。
審判が疑わしいと判断した投手に対してはいつでもチェックできるだけに、ルーキーの今井はアンパイアの洗礼を浴びる可能性はある。
今井は新天地でのシーズンに向けて「投球間隔も短く、時差への対応は大変だと思う。勉強して慣れて、一日でも早くチームに溶け込めるようにしたい」と課題を挙げた。
審判や敵地ファンへの対応にも手を焼きそうだ。
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